- かぶりは、コンクリートの品質、鉄筋直径、環境条件、施工誤差、構造物の重要度等を考慮して定めなければならない。
- かぶりの最小値は、下記の式による値とする。ただし、鉄筋直径以上とする。
ここに、cmin:最小かぶり
α:コンクリートの設計基準強度 f'ckに応じ、次の値とする。
C0:基本のかぶりで、部材の種類および環境条件に応じて下表の値とする。
環境条件 |
部材 |
スラブ |
はり |
柱 |
一般の環境 |
2.5 |
3.0 |
3.5 |
腐食性環境 |
4.0 |
5.0 |
6.0 |
特に厳しい腐食性環境 |
5.0 |
6.0 |
7.0 |
ただし、上表の値は点検が容易で、かつ補修も比較的簡単な場合を対象としたものである。また、工場製品の場合、上表の値を20%まで減じてよい。
- 防せい効果の確認された特殊鉄筋を用いる場合、および品質の確認された保護層を設ける場合には、環境条件を一般の環境と考えて、かぶりを定めてよい。
- フーチングおよび構造物の重要な部材で、コンクリートが地中に直接打込まれる場合のかぶりは7.5cm以上とするのがよい。
- 水中で施工する鉄筋コンクリートのかぶりは、10cm以上としなければならない。
- 流水その他による すりへり のおそれのある部分では、かぶりを適当に増さなければならない。
- 酸性河川中の場合および強い化学作用を受ける場合は、保護層等で対処しなければならない。
- 特に耐火性を必要とする構造物におけるかぶりは、火熱の温度、継続時間、用いる骨材の性質等を考えて、これを定めなければならない。